2023年08月31日 16:52更新
田んぼの渇水、まだまだ厳しい状況が続いています。 笹ヶ峰ダムの貯水率がゼロとなったあと、唯一頼りだった野尻湖からの水が契約した水量を使い切ったため、31日(木)で供給が止まりました。しかし、田んぼには、まだ水が必要な品種もあることから、用水を管理する関川水系土地改良区は、田んぼから出た水をくみ上げてまた田んぼにもどす循環、再利用をはじめました。
上越市と妙高市の田んぼをうるおす上江用水と中江用水の主な水源は笹ヶ峰ダムと野尻湖です。今月24日、記録的な雨不足でダムの貯水率がゼロとなってからは、野尻湖だけが頼りとなっていました。しかし、利水権として使える水量およそ970万トンを使い切ったため、31日(木)で水の供給が止まりました。
関川水系土地改良区によりますと、管内の田んぼおよそ20パーセントでは「みずほの輝き」などいわゆる晩生(おくて)の品種を育てているため、まだまだ水が必要だということです。
こうした中、緊急措置として、田んぼから出た水をポンプでくみ上げて、再び田んぼに戻す、水の循環が今月24日からはじまりました。くみ上げは上江用水と中江用水合わせて7か所で行われています。
31日昼まで野尻湖からの水が流れていた
関川水系土地改良区 増村剛業務課長
「晩生品種のために用水手当をなんとかしてほしいと要望がかなりある。ポンプでどれだけの量が確保できるか未知数ではあるが、できるだけ精一杯、下流の方まで届けようと対応している」
あわせて、上流と下流の田んぼで2日置きに用水の水を分け合う「番水」も行われています。 笹ヶ峰ダムの貯水率はゼロですが、現在、山の沢水などをダムに貯めずに、毎秒1トンほどを放水しています。そのほか関川の支流などから取り入れる水なども合わせると、毎秒4トンほどになるということです。
関川水系土地改良区 増村剛 業務課長
「ここまで水を使い切って流れないのは今回が初めて。9月10日まで流せる水量があればしっかり下流の方まで届ける」
31日(木)を含めて今月の猛暑日は24日です。新潟地方気象台によりますと、先月21日からきのう30日までに降った雨は35.5ミリで平年の16%でした。
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