2022年12月27日 17:30更新
雪エネルギーの利活用や、都会の人が里山の暮らしを体験する越後田舎体験に取り組んできた上越市安塚区の「雪だるま財団」が、来年3月末で解散することになりました。財団によりますと、解散後はそれぞれの事業を地域のほかの団体に引継ぐということで、小林美佐子理事長は事業と人材を集約することで、新たにまちづくりを目指してほしいと話しました。
雪室貯蔵施設「ユキノハコ」
雪だるま財団は、1990年に旧安塚町の「雪国文化構想」を推進する目的で設立され、雪を利用した冷房や雪室事業を手掛けてきました。
越後田舎体験
ほかにも、都会の人が里山の自然や食を体験する「越後田舎体験」の事務局として、多くの人に里山の魅力を伝えてきました。しかし、上越市との合併を経て地域の人口は大きく減ってしまい、高齢化も進むなか民泊の受け入れ先を十分に確保できず、継続が難しい状況となっていました。
現在、財団の職員は理事長を含めた3人となっていて、事業展開は難しい状態です。財団では、新型コロナウイルスの感染拡大がはじまった2年前から話し合いを重ね、来年3月末で解散することを決めました。その後は、それぞれの事業が地域のほかの団体に引継がれるということです。
財団の小林美佐子理事長は、解散は新たなまちづくりに向けた前向きな動きととらえているとしたうえで「事業と人材を集約し、市の地域おこし協力隊制度なども活用しながら持続可能な安塚を目指したい。今後も雪を利活用した事業を進めていきたい」と話していました。
事業の引継ぎ先については、来年2月上旬に公表される予定です。財団では、3月中旬にこれまでの活動を振り返る「ありがとうの会」を開くということです。
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