2022年04月28日 11:10更新
2021年9月、両津地区久知河内にある長安寺の蔵から発見された木造十二神将の修復作業が26日(火)から2日間かけて行われました。
この日は佐渡島内の文化財の保存活動などを行う佐渡古文化保存協会と県内在住の仏像修復師松岡誠一さんが長安寺を訪れ、十二神将の修復作業を行いました。この十二神将は去年9月に有志による長安寺の蔵の清掃が行われた際に、顔や腕などがバラバラになった状態で保管されていたものです。
十二神将は、病や苦しみから人々を救うとされている薬師如来を守る神様でお寺などに飾られている薬師如来像を囲むように置かれます。室町時代に作られたとされるこの十二神将は、500年以上経過しているものとしては保存状態は良好だということです。
松岡さんは針金などで接合部を補強しながら、木の粉を混ぜて強度を増した接着剤で顔や腕などを貼り合わせ、1体ずつ丁寧に組み立てていました。
この日行われた修復は、あくまで応急処置とのことで今後は虫食い穴を埋めたり、欠けている部分を新しく作るなどして可能な限り元の状態まで修復したいとしています。
仏像修復師 松岡誠一さん
「台座に墨書きで文明4年と書いてあり、製作された年代がわかる貴重なもの。大事に次の世代に伝えていきたい」
長安寺副住職の大場憲栄さん
「1体ずつ修復されていく様子を見ていると、魂を吹き込まれているようで感動を覚えた。十二神将の存在を皆さんに知ってもらいたい」
佐渡古文化保存協会によると佐渡島内の文化財をめぐる拝観ツアーを秋頃に企画していて、その際に修復した十二神将も参加者に見てもらいたいということです。
佐渡テレビジョン
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