2022年03月02日 15:12更新
障がいのある人にスキーを楽しんでもらおうと、障がい者用チェアスキーの体験会が1日に上越市のキューピットバレイで開かれました。
体験会には、市内の障がい者施設の利用者や職員、スキー場関係者など、およそ40人が参加しました。使ったのは、障がい者用のチェアスキーです。
キューピットバレイ総支配人 佐藤利幸さん
「これを使うことで、どの程度の障害の人がどうやってゲレンデを滑れるのか、まずは関係者に知ってもらいたい」
チェアスキーはスキー板のついたイスに障がい者が座り、介助者が後ろでコントロールしながら一緒に滑ります。種類は障がいの程度にあわせてさまざまです。板が一本で、杖を使って上半身でバランスをとりながら滑るものや、体が動かせず全介助が必要な人でも乗れるものなどがあります。
参加者は実際にチェアスキーに乗ってゲレンデを滑りました。
参加者
「前から興味があった。すごく気持ちよくて最高」
「(障がいがあると)できないと思っているかもしれないが、誰でも楽しんでもらいたい」
この日は、市内2つの障がい者施設の利用者も見学して、実際にイスに座ってその感触を確かめました。
NPO法人大杉の里 藤田こうし理事長
「私たちは冬の間、雪の中にいる。その環境を利用しないわけにはいかない。興味をもってくれた様子で今後の夢が膨らむ。こういった特別な体験も楽しんでもらいたい」
現在、キューピットバレイスキー場には障がい者用スキーの機材はありません。そのため市は、新年度予算に機材の購入費や体験会の開催費用として、およそ775万円を盛り込みました。計画では来年の冬までに4台を購入し、小学校のスキー授業で障がいをもつ児童に利用してもらうということです。
総支配人 佐藤さん
「将来的には、障がいがある子どもをもつ家族を迎えたい。まずは学校のスキー授業で、障がいがあっていままでスキー授業に行けなかった子たちが一緒に来て、(チェアスキーを使い)友達と同じ活動ができるように体制を整えたい」
障がい者用スキーを操縦する介助者は、特別な資格が必要です。キューピットバレイで資格をもっているのは総支配人の佐藤さん1人です。今後は、スキー場を運営するスマイルリゾートグループにある障がい者専門スキースクールのサポートを受けながら、スキー場職員の資格取得を進めていくということです。
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