2022年01月15日 18:02更新
上越市の無形文化財で西横山地区に450年以上前から伝わる小正月行事が、14日と15日の2日間行われています。少子化により、現在はこの地区に住む子どもがいないため、近くの小学校やNPOの協力を受け、集落に子どもたちの元気な声が響き渡りました。
西横山地区の小正月行事は450年以上前から伝わるもので、市の無形文化財に指定されています。行事は毎年2日間に渡って、鳥追い、みそぎ、嫁祝い、オーマラと4つの催事が行われます。
そのうち14日の夜は、行事の始まりとなる鳥追いが白山神社で行われました。今年参加したのは、3歳から小学4年生までの8人です。西横山の子どもはいません。近くの谷浜小学校や地域のNPOスタッフの子どもたちです。
鳥追いは午後8時に始まりました。子どもたちはわらの蓑とフカグツを身にまとい、太鼓の音に合わせて歌いながら集落を練り歩きます。歌には、田畑を荒らす害鳥を追い払う意味があり、五穀豊穣を祈ります。子どもたちは雪道の中を、元気いっぱいに声を響かせながら歩きました。
参加した児童
「歌も覚えていたので間違えることなく良い出来になった。お母さんに教えてもらったりして何回も練習した。楽しかった」
しきたりでは、年長の子どもが親方役を務めます。今年は谷浜小学校の4年生、郷堀開さんが大役を務めました。
郷堀開さん
「西横山の伝統行事を繋ごうと頑張ってできた。(親方役として)みんなを引っ張ったり、ペースに合わせてできた。明日もあるのでみんなを引っ張っていきたい」
親方役を務めたことがある大先輩・和瀬田銀次郎さん
「集落の外でも親方をやりたいと言ってくれる子がいて、受け継がれていると感じた。大きな声を出していて良かった」
西横山小正月行事保存会 和瀬田仙二 会長
「ありがたいことに谷浜小やNPOのスタッフが協力してくれて鳥追いができた。親方は昔は中学3年生がやるが町内にいない。彼(親方の開君)は一生懸命でやりたいと言ってきかない。これ(行事)があるからこの地域が発展している。これからも続けていく」
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