2021年05月27日 16:41更新
上越市で活動する水墨画家、笹川春艸さんの墨画展が31日(月)まで上越市本町の遊心堂ギャラリーで開かれています。
笹川春艸さんは頸城区出身の水墨画家です。国内外で展覧会を開くかたわら、地元の墨画教室「芳墨会」を主宰したり、上越水墨画フェスティバルの役員としても活躍しています。遊心堂での個展は4年ぶりで、会場にはおよそ50点の作品が並んでいます。その半分ほどがこの1、2年の新作です。笹川さんは、コロナ禍で旅先での創作ができない中、地元の風景など、身近に題材を求めたといいます。
これは新作のひとつ「頸城三山」です。茶席でつかう屏風として描きました。笹川さんは「ずっと‟妙高山だけ”とかでやっていたが、三山を並べて描いたのは今回が初めて。いつか横に並べて描きたがったが、横長で書きにくい。思い切って書いてみた。はさ木の頭から三山を眺める懐かしい思い出が表現できた」と話しています。
この作品のタイトルはGiocare(ジョカーレ)。イタリア語で「遊ぶ」という意味があり、現代アートの手法で筆を使わずに、和紙の墨のにじみを生かして描きました。笹川さんは「マンネリ化もする。生徒たちに新しい手法や方向性を置き土産にしておかなければ」と話しますが、常に自ら新しい画法やデザインにチャレンジする姿勢を見せています。そのうえで「地元で楽しんだり、仲間と描く方が落ち着いて創作できてよかった。地元の人がうんと分かってくれる内容の展示にしたかった」と話していました。
また会場では、2019年に日本を訪れたローマ教皇に献上した六曲一双の屏風絵「松壽千年」の習作も展示されています。笹川春艸墨画展は31日(月)まで、上越市本町4丁目の遊心堂ギャラリーで開かれています。
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