2021年05月28日 04:00更新
佐渡空港への定期便乗り入れを検討している「トキエア」が24日、首都圏からの就航を想定した調査飛行を実施しました。
この日、佐渡空港に降り立ったのは定期便に使用する予定の48人乗りATR機ではなく最大10人乗りの小型プロペラ機です。
トキエア株式会社の長谷川政樹社長をはじめ社員など7人が、成田空港発佐渡空港着の1時間あまりのフライトを体験しました。
トキエア株式会社長谷川政樹代表取締役は「富士山や新潟の八海山なども見えて、眺めが良かった」と話します。
トキエアはフランスの航空機メーカーATR社の48人乗り小型プロペラ機を、佐渡空港に乗り入れる定期便に使用する考えです。
この機体は現在の滑走路890メートルでも離着陸が可能で、ほかの地方路線との兼ね合いの中で十分採算ベースに乗るとしています。
佐渡空港の定期便就航に関しては昭和52年に初めて新潟佐渡間で通年運航が実施されて以来、いくつもの運航会社が乗り入れていますが、経営的に苦戦を強いられてきました。
これまで主に使用された機体は9人乗りのアイランダー機だったため、搭乗率もさることながら小人数しか乗ることができず、黒字化は難しく行政の支援に頼らざるを得ませんでした。
平成23年度から不定期便の就航が始まった新日本航空も、利用料割引分や運航赤維持の補填として新潟県や佐渡市から年間およそ7000万円の支援を受けたものの平成26年3月には佐渡空港から事実上撤退しています。
定期便再開の見通しが立たない中、風向きが変わったのがフランスの航空機メーカーATR社の48人乗り小型プロペラ機の開発でした。
現在の滑走路での離着陸が可能なことから新潟-佐渡間での観光やビジネス利用での期待が高まり、途絶えていた定期便就航に明かりが差しました。
その機体を導入し、運航しようと計画しているのがトキエアです。
トキエアは、新潟-佐渡間はもとより、その先には首都圏への乗り入れも視野に入れており、今回の調査飛行に繋がりました。
長谷川代表取締役は「佐渡空港へのルートや降り方など確認するのも今回の目的の一つだった」と話します。
平成26年4月以降定期便が途絶えた佐渡空港。今も防災ヘリや民間チャーター機の利用があるということですが、多い時でも月6回程度です。
トキエアでは新潟-佐渡間の定期便就航に向け、時期は未定としながらもATR機による調整飛行を実施するとしていて、今後の動向が注目されます。
佐渡テレビジョン
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