2021年02月19日 16:01更新
18日午後4時20分新潟発の佐渡汽船のジェットフォイル「つばさ」が、航行中に漂流物らしきものを吸い込み電源を喪失し、航行ができなくなりました。両津港に到着したのは、出航からおよそ10時間後でした。
両津港佐渡汽船ターミナルの待合室では、乗船客の家族が心配そうに到着を待っていました。
ジェットフォイル漂流の一報を受けた佐渡市の渡辺竜五市長は、体調不良の乗客に備えて待合室に救急隊を待機させました。
航行不能となった「つばさ」は近くを航行していた高速カーフェリー「あかね」により午後7時30分ごろ曳航されましたが10分後にロープが切れ、再び航行不能に。
「あかね」は単独で予定より2時間50分遅れで、両津港に到着しました。
「あかね」に乗船ていた中川隆一新潟県議会議員は「騒ぎもなく職員の皆さんが一人ずつ丁寧に確認していた。お茶など配布されたり混乱などはなかった」と話していました。
一方「つばさ」は、非常用電源で午後8時3分から一時自力で航行し両津港を目指しましたが、午後8時40分ごろ再び航行が難しくなりました。
「つばさ」の船内は、電源系統を失った午後5時ごろから暖房が切れ、毛布の貸し出しはあったものの乗客は、およそ6時間寒さを耐えることになりました。
その後、「つばさ」は支援を要請した新潟海上保安部の巡視船などに曳航され予定より8時間46分遅れの19日午前2時13分に両津港に到着しました。
乗客36人にけが人はいませんでしたが、この日は天候も悪くうねりがあったため船酔いする人が多く、下船後は救急隊により一人ひとりの健康チェックが行われました。
「つばさ」の乗船者は「ホッとした」「かなり揺れていてジェットコースターに乗っているようだった。でも無事についてよかった」「いろいろ毛布などもあったし飲み物などももらったのでそれで十分だった」などと話していました。
一方、船内放送が遅く情報が少ないことから不安感が広がったという声もありました。
渡辺市長は「船内の状況などわかりにくい点が多々あった。毛布などの準備ができていたので、前回(平成31年3月の衝突事故)の教訓はいきていた」と話しました。
今回の事態を受け佐渡汽船は「お客様にご迷惑おかけしたこと誠に申し訳ないと思います」と話しました。
ジェットフォイル「つばさ」は両津港に着船後、点検作業を行い、きょうの朝から通常運行しています。
佐渡テレビジョン
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