2021年01月20日 19:24更新
上越市高田地区の一斉雪下ろしが1月23日(土)から行なわれます。
かつては雪国ならではの冬の名物とも言えましたが、町家などでは高齢化が進み、家主自ら作業するのは難しくなっています。代わりの業者を頼むとしても引き合いが多いため、いまだ確保できない人が出ている状況です。さらに、コロナ禍も影を落としています。一斉雪下ろしまであと3日、東本町地区の現状を取材しました。
一斉雪下ろしは、今週1月23日(土)と24日(日)、高田地区46町内のうち希望する36町内で、いずれも午前8時30分から始まります。このうち、東本町4丁目では230世帯中、60世帯が雪下ろしをします。作業をするのは原則、個々の家主ですが、高齢化により自分で作業をするのが難しくなっています。4丁目の65歳以上の人の割合は6割です。
東本町4丁目の町内会長の杉本正彦さんの家には、雪下ろし業者が見つからないと、80代の女性から電話の相談が寄せられました。女性の家は築80年ほどで、雪の重みにより雁木のある玄関の戸が閉まらなくなっていました。
女性は「一度、戸を閉めたら開けるのが大変。(寒さは)耐えるしかない。いろいろな人が雪下ろしの業者をどうするか聞いてくれるが、業者はみつからない」と話していたちょうどその時、向かいの人から声がかかりました。雪下ろしを手伝うというのです。向かいの住宅に若い息子がいて、屋根の北側の雪下ろしは手伝ってくれることになりました。
町内会長の杉本さんは、コロナ禍の影響もあると話します。杉本さんは「子どもがいても東京にいると(コロナの影響で)帰って来られない。夫婦二人で家を守っている世帯が多い。このまま高齢化が進むと、回りを助けたいけれど、自分も助けてもらわないとならない。助けたい気持ちがあっても、これから先は難しい。これからの地域の課題ですね」と話していました。
市によりますと、1月20日(水)現在、雪下ろしをする36町内のうち、14町内39世帯から業者が見つからないなどの相談が寄せられています。市では、市内の事業所とのマッチングの調整を進めていて、23日までには解消できる見込みだということです。
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