2020年11月01日 16:41更新
えちごトキめき鉄道は、SLを生かしたまちづくりを進めていこうと、和歌山県有田川町に展示されていたD51型蒸気機関車を借り入れることになり、1日に陸送で直江津駅構内にSLが運び込まれた。
D51‐827(長さ約20m、高さ約4m、幅約3m)
運び込まれたのは和歌山県有田川町の有田川鉄道公園に展示されていた通称デゴイチ「D51型蒸気機関車」。昭和18年に製造され、昭和48年まで岐阜県中津川などを走っていた。
これらの車両は鉄道車両の輸送業務を行う大阪市のアチハ株式会社が所有するもので、トキ鉄が5年のリース契約で借りることになった。
D51型蒸気機関車は先月30日、関係車両とともにトレーラー5台に積まれ、和歌山県から陸送で運ばれ、1日の早朝に直江津に到着した。
トキ鉄の鳥塚亮社長は「直江津駅には転車台や車庫が残されている。鉄道のまち直江津にD51をもってこれば、みんな元気になってくれるのでは。その起爆剤になればいい。みなさんに希望を持ってもらうシンボルにしたい」と導入の経緯について話した。
到着後は、大型のクレーン車2台を使って、アチハの整備士たちが積み下ろしにあたった。1㎜の誤差なく下ろす細緻な作業が求められた。
えちごときめき鉄道はSLを生かしたまちづくりを進めていくとして、国の補助金2,000万円を含む3,000万円弱の費用をかけてSLを借り入れ整備運用していく。内訳は鉄道の輸送に約1,000万円、転車台の工事に約600万円など。また月々のリース代は20万円だという。
今後は、事前に茨城県から運び込まれていた同じくアチハが所有する2両の客車を含め計5両を管理していく。今後はライトアップのイベントを実施する他、来年度からは直江津駅構内の約200mの区間を、石炭や火は使用しない圧縮空気で動かし、体験乗車できるよう整備を進めていくという。
トキ鉄の鳥塚亮社長は、直江津レールパーク構想を模索しているとし「SLの体験乗車をはじめ、地域に眠っている鉄道史料を展示するコーナーの整備や、誰もがここに来て電車を見ながら親しんでもらえる場所にしたい」と話している。
なお、今月末には地域の関係者を招いて車両のお披露目会が予定されているということ。
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