2020年06月17日 18:33更新

新型コロナウイルスによる休校措置などでオンライン授業の必要性が高まったとして、上越市は今年度中に市内の小・中学生が1人1台ずつタブレット端末を使えるようにする環境整備を進めることになった。

これは文部科学省がすすめる「GIGAスクール構想」に合わせて行なわれるもの。具体的には市内の児童生徒が1人1台のタブレット端末を使えるようにする。背景には新型コロナウイルスによる休校措置などでオンライン授業の必要性が高まったことがあり、国は令和5年度までの整備目標を今年度中に前倒しした。事業費は9億1479万円。うちわけはキーボード付きのタブレット端末を小学校に6975台、中学校に4790台、教員用をふくめ12,326台の購入となっている。この事業ではタブレット導入のほかに、家庭でのオンライン学習にむけ、Wi-Fi環境の整っていない家庭に貸し出すモバイルルータも購入する。なお市によるとタブレット端末の整備は今年度中を目指しているものの、全国の自治体で同時に約860万台もの整備が見込まれるため、来年度にずれこむ可能性もあるということ。これに関連した国の第2次補正予算が成立したことを受けて、市はタブレット導入を含む11億1,381万円の補正予算案を開会中の6月議会に追加提案した。今回の追加提案によって開会中の議会会期が46年ぶりに延長された。

このほか今回の補正予算案ではウイルス感染対策として、放課後児童クラブや子育てひろばなどの施設に消毒液や非接触型体温計、空気清浄機などを配置する。さらに児童扶養手当を受給しているひとり親世帯や新型コロナで収入が大きく減った世帯に5万円を給付する。この補正予算案は18日の市議会本会議で採決される。