2017年12月20日 16:40更新
上越市内で増えている空き家の対策を考えるフォーラムが19日、春日謙信交流館で開かれた。
このフォーラムは、空き家への関心を高めてもらおうと、上越市まちづくり市民大学OB会がひらいた。
会の代表、増田和昭さんは「空き家が増えると地域に元気がなくなる他、景観の悪化や犯罪者の侵入など悪いことが想定される。何とか手を打たないといけない」と警鐘を鳴らす。
4年前に行った国の調査で、上越市内の空き家は約9,500戸と推測されている。このうち適正に管理されていないのは3,800戸とみられる。
この日は先進事例として、長野県飯山市の取組みが紹介された。飯山市では、地方で農業をやりたい人を対象に「お試し移住」として、空き家を家賃3万円ほどで貸し出している。入居者は地元農家から農業を学ぶだけではなく、地区の行事にも参加し、地域に溶け込めるような仕組みも用意されている。
この後、参加者による意見交換が行われた。このなかで来年、法律が改正され空き家を使った民泊ができるようになることが紹介された。フォーラムの出席者からは新しい動きとして「3グループが民泊を始めようとしていて、町家はここから新たに生まれ変わっていく」と話があった。
この他「町家にお試し移住できるようにして欲しい」、「空き家を見学する機会をつくって欲しい」などの意見もあがっていた。
増田さんは「空き家はどんどん増えつつあって、減ることはない。最初から良い対策はない。関心のある人が集まって対策していく」と話し、今後は支援する組織の必要性、行政や議会との連携が必要なことを訴えていた。
なお、このフォーラムを主催した団体では、空き家を活用する新たな団体の立ち上げを計画していて、来年2月にはその準備会を開くということ。
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