2024年09月23日 04:00更新
長く休業していた赤倉温泉街の老舗旅館「香雲閣」が装いも新たに、1日1組限定の一棟貸しの宿として復活。今年4月に12年ぶりにリニューアルオープンしました。
香雲閣は赤倉温泉街を突き当たりまで進み、左に曲がったところにあります。現在はまだ道沿いに看板もありません。老舗旅館を復活させ、現在切り盛りしているのは4代目女将の林恵子さん48歳と、母のまさ子さん75歳の2人です。
新しい香雲閣でも以前に使われていた看板を再利用
香雲閣はさかのぼること江戸中期、高田藩主の榊原氏がタカ狩りをした際の本陣としていた場所に作られた旅館でした。以前は敷地の中に宿泊棟や風呂棟など3つの棟があり、40部屋を完備していました。2代目の保衛さんは増改築をしたり、建物の最上階に見晴らしの良い展望風呂を作るなど、斬新なアイデアが話題となり、多くのお客さんに喜ばれていました。
しかし、2010年に恵子さんの父で3代目の勝宏さんと、祖父で2代目の保衛さんが続けて亡くなり、翌年には東日本大震災が発生。経営を引き継ぎ、しばらく営業を続けていましたが運営が難しく2012年3月に休業しました。
大浴場の一つ「香林の湯」があった風呂棟のみを残し、大部分の建物を解体しましたが、恵子さんは子どもの頃から祖父や父が旅館を必死に切り盛りしていた姿を見ていたため、いつの日か再び旅館を再開しようと心に決めていました。
コロナ禍などもあり、なかなか再開することができませんでしたが、2022年頃から準備をはじめ、残っていた風呂棟を改修して今年4月、12年ぶりにリニューアルオープンしました。
新しい香雲閣は1日1組限定の一棟貸しの温泉旅館です。
建物の面積は90平方メートルほどで、そのうち26平方メートルが源泉かけ流しの大浴場です。
建物は以前の香雲閣の風呂棟だったものを再利用していることから、浴槽は当時使っていたものをきれいにして、そのまま使用しています。
窓を開けることで開放感のある半露天風呂のように楽しめ、広いテラスで休憩したり、くつろぐこともできます。一棟貸し切りなので、ほかの人の目を気にしたり、気兼ねすることなく、赤倉温泉の源泉かけ流しの湯が存分に堪能できます。
入浴用のタオルやバスタオルは、以前の香雲閣で使用していたものを使い、そのレトロなデザインも魅力です。
純和風の外観に対して、室内は和と洋の要素を掛け合わせた落ち着いた雰囲気。
最大4人までの利用が可能で、ベッド2台と布団が用意されています。
部屋にはフルキッチンと大きな冷蔵庫・冷凍庫が備え付けられています。3口のIHクッキングヒーターが付いているので、本格的な調理が可能です。
一般家庭用の大きな洗濯乾燥機も備え付けられており、長期滞在でも快適に過ごせる充実の設備となっています。
基本は素泊まりですが、要望に応じて近隣の旅館で食事を用意してもらうプランや、割烹の料理人が手がける夕食付きプランなども用意しているということです。
問い合せや予約、詳しい料金については香雲閣のホームページを確認してください。
香雲閣4代目女将 林恵子さん
「地元の皆さんをはじめ、近隣の旅館、宿泊施設、飲食店の皆さんと話し合いながら、まわりの皆さんと助け合い、末永く続けていきたいと思います。ぜひご利用ください」
施設情報
香雲閣
■住所:妙高市赤倉481
■電話:TEL0255-87-2641
■チェックイン15:00~、チェックアウト10:00
※最大4人までの1日1組限定一棟貸し
※食事付きプランや日帰りプランは応相談
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