2024年08月15日 09:00更新
この夏、上越市や糸魚川市の海岸や波打ち際を裸足で歩き、オコゼとみられる魚に刺されてけがをする人が相次いでいます。けがを防ぐためにはどんなことに気を付けたらいいのか。上越市立水族博物館うみがたりに話を聞きました。
オニオコゼ
うみがたり学芸員 鈴木涼太さん
「海岸周辺にいるのはオニオコゼかと思われる。背びれに毒があり、昼間は砂の中に隠れていることもある。誤って踏んでしまうこともあるのでは」
上越海上保安署によりますと8月10日、なおえつ海水浴場の近くや糸魚川市浦本漁港付近の海岸で海水浴客が浅瀬や波打ち際を歩いていたところ、オコゼとみられる魚を踏みつけ、痛みやしびれを訴えて病院に運ばれました。また7月20日、なおえつ海水浴場の浅瀬を裸足で歩いていた人が、オコゼに刺されて軽いけがをしています。
上越海上保安署によりますと、管内では昨年度、同じようにオコゼに刺されるなどの事故が3件確認されています。
背びれに毒がある
うみがたりの学芸員、鈴木涼太さんによりますと、上越地域にはオニオコゼとハオコゼの2種類がいるということです。オニオコゼは体長15センチほどです。夜行性のため、日中は浅瀬の砂の下に隠れている場合があります。
ハオコゼ
ハオコゼの体長は3~5センチほどで、岩場に多く生息しています。いずれも背びれや腹びれに毒があり、刺されると痛みやしびれなどの症状が出ます。
海の生き物で注意しなければいけないのはオコゼだけではありません。海上保安署によりますと、今年糸魚川市の海岸には触手に強い毒があるクラゲの「カツオノエボシ」、別名「電気クラゲ」が打ち上げられているということです。色は青く透き通っていて、風船のような形をしています。傘の大きさは10センチほどです。刺されると痛みやしびれのほか、まれに呼吸困難やアナフィラキシーを引き起こすことがあります。
このほか、釣りのえさで知られるゴカイの仲間で、体毛に毒がある「ウミケムシ」も砂浜に打ち上がることがあります。クラゲやウミケムシは、死んでいても毒があるため触ったり踏んだりしないよう注意が必要です。
うみがたり 学芸員 鈴木涼太さん
「海の生き物は岩陰や海藻、砂の中などに隠れていることが多い。周囲に気を付けてもらいたい。生き物の観察や遊ぶときはマリンシューズなど足の裏を守るものがあると安心。やみくもに怖がるのではなく、正しい知識を持って海で遊んでほしい」
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