2024年06月11日 14:00更新
伝統技術を体験し、新しい製品づくりにつなげようと10日(月)、県立新井高校の生徒が上越地域に自生するカラムシから繊維を取り出す作業に挑戦しました。
作業をしたのは、新井高校の選択授業で「美術」を選択する2年生7人です。指導したのはカラムシの有効活用に取り組んでいる妙高市の市民グループ「妙高からむし研究会」の会員です。
カラムシはイラクサ科の多年草で、上越地域では古くからその繊維で麻布を生産してきました。
繊維は茎の皮の中にあるため、金属の道具で表面をこすり取り、繊維を取り出していきます。
「妙高からむし研究会」は高齢化による会員減少が課題になっていて、若い人たちにも関心を持ってもらい伝統をつなげようと新井高校に声をかけました。一方、引き受けた高校生にとってもメリットがあります。
新井高校の津幡潔教諭は「ファッションデザイン系の進路を考えている生徒にとって素材から考える大きな経験になる」と話していました。
カラムシの製品は自然な風合いとともに耐久性が高く、風通しが良いという特長があります。生徒たちはすでにどんな商品開発ができるかアイデアを練っています。
生徒は「ランチョンマットを作ったらかわいくなりそう」、「水に強いので夏場の水筒カバーや手袋」「スリッパや壁掛けの小物入れ。ゆくゆくは若い世代にカラムシの良さや商品を届けたい」とアイデアをふくらませていました。
妙高からむし研究会の古川直美代表は「デザインを考えてもらったが全然違う。若い人の感性は良い。新しい作品を作ってほしい」と期待をよせていました。
高校生たちは11月に機織りも体験し、今後の製品づくりに生かすことにしています。
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