2024年06月09日 04:00更新
上越市内にある奈良時代から平安時代の遺跡で発掘された食器などの出土品を通して、当時の人々の暮らしぶりを紹介する企画展示が、上越市埋蔵文化財センターで開かれています。
この展示は、北陸地域の国府があった6つの市が持ち回りで開く「こしのくに国府サミット」が、今年11月に上越市で予定されていることから企画されました。
越後国府があった場所ははっきりとしていませんが、上越市内には有力視されている今池遺跡や子安遺跡があります。
会場にはこの遺跡から20年~40年ほど前に発掘された食器や瓦など約100点が展示されています。
また、上越地域を治めた権力者が朝廷から受け取ったとみられる鏡がパネルで紹介されています。
越後国府には、現在放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部の父親、藤原為時が国司として派遣されています。会場には国司などが使ったとみられる硯や当時の食事メニューなども展示されています。これは笑っている人物の顔が刻まれた瓦の一部です。冠をかぶっていて、身分の高い役人と見られています。
上越市教育委員会文化行政課の湯尾和広主任は「展示を通して、謎になっている越後国府の場所や国司の暮らしぶりについて想像を膨らませてほしい」と話していました。企画展「出土品からたどる奈良~平安時代の上越」は、上越市埋蔵文化財センターで来年3月まで開かれています。
11月に予定されている「こしのくに国府サミット」では、紫式部の父親、藤原為時にスポットを当てた専門家による講演会も予定されています。
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