2024年03月26日 16:47更新
上越魚沼地域振興快速道路「上沼道」の未着工区間の上越市安塚から十日町市松代までの整備方針について、新潟県はこれまで示していた2つのルート案のうち、現在の国道253号線に近い場所を通過し、沿線からアクセスしやすいルートで整備する方針を決めました。
県が去年7月に示した2つのルート案は上越市から南魚沼市までを結ぶ上沼道の計画区間60㎞のうち、まだ事業化されていない上越市安塚から十日町市松代までの13㎞の区間です。A案は国道403号線の近くを通過し、区間内を短く結ぶルートです。一方、B案は距離はA案より長くなるものの、現在の国道253号線の近くを通過し、沿線集落からの接続に優れたルートです。
県は、去年9月から10月末にかけて、上越市と十日町市の沿線5地区で2案について説明会を実施し、道路整備で重視する項目を住民にアンケ―ト調査しました。その結果、608人から回答が寄せられました。
一番選択が多かったのは「冬期を含め、安全安心に通行できること」で全体の84%、512人が選びました。次いで「現在の国道253号線の通行止めの時に代替路としての機能に優れること」が52%。「部分的・段階的に早く開通できること」が41%でした。
国道253号線
この結果を基に、県は現在の国道253号線の近くを通過するB案で整備する方針を決めました。B案を採用することで、難工事が予想される地層を通過する区間が短くなり、コスト削減につながります。また国道253号線に接続する箇所が多く、沿線からのアクセス性に優れるため、道路を部分的・段階的に開通することができ、早期の整備効果が期待されます。
また上沼道全体として、車両の走行速度がおおむね時速60㎞を保てるほか、降雪による速度低下や大型車両のスリップ事故、立ち往生による長時間の通行止めなどの課題解消につながる整備が可能としています。県では今後、さらに検討を進め、より具体的な計画にまとめていくことにしています。
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