2022年12月19日 20:00更新
「くわどり湯ったり村」や「ヨーデル金谷」などを運営する、上越市の第三セクター「リフレ上越山里振興」が、雇用関係の助成金およそ3915万円を不正受給していたことが新潟労働局の調査で分かりました。これをうけて上越市議会は19日(月)に代表者会議を開き、22日(木)に全員協議会を開いて、今後の対応を決めることになりました。
くわどり湯ったり村
リフレ上越山里振興は、「くわどり湯ったり村」「ヨーデル金谷」「ゆったりの家」を運営する上越市の第3セクターです。今回の事態をうけて平井民夫社長は、16日(金)に記者会見を開き、経緯を説明したうえで謝罪しました。
平井社長によりますと、コロナ禍の令和2年4月からことし7月までのおよそ2年3か月にわたり、施設を営業していたにも関わらず休業中と虚偽の申請を行い、「雇用調整助成金」と「緊急雇用安定助成金」あわせておよそ3915万円を不正に受給していました。この助成金は、従業員を休業させた場合にのみ支払われるものです。
平井社長は、不正があったことを新潟労働局による調査ではじめて知ったとしたうえ、助成金の申請と受給は「担当職員一人が独断でしたもの」と説明しました。
リフレ上越山里振興 平井民夫 社長
「指示はしていない、職員が一人で勝手にやった。後の祭りだが、ほとんど会社に任せきりなのが現状」
この日の会見で会社の担当弁護士は、不正受給が故意かどうかは現在調査中と話しました。
ヨーデル金谷
労働局は会社に対し、不正受給額の返還のほか、その2割相当の額と年3パーセントの延滞金の支払いを求めています。
リフレ上越山里振興 平井民夫 社長
「早期に変換できるよう努めて、真摯に対応していく」
上越市は今回の不正を10月に知ったということで、その後、市の第3セクターや指定管理者など43法人に聞き取り調査を実施しました。その結果、うち16法人が助成金を受給していましたが、不正は確認されなかったということです。
今回の事態を受けて上越市議会は、19日(月)に各派の代表者会議を開き、22日(木)に全員協議会を開いて今後の対応を決めることになりました。
石田裕一 議長
「9月に決算したばかりでそれを信用していた。コロナ禍で大変厳しい経営状態だったのではないか。議会としても重く受け止めている、まずはしっかり説明を受けるため早急に動きたい」
リフレ上越山里振興は、2011年以降12期連続で債務超過に陥っています。コロナ禍のまえの2019年には、上越市が当時の資本金1億2000万円を600万円に減資して、累積欠損金を減らした経緯があります。
中川市長は「調査結果を待って市として必要な判断をしていきたい」とコメントしています。
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