2022年10月12日 18:18更新
上越市直江津地区の公共施設「市民いこいの家」にある温浴施設の廃止を巡り、これまで支障があるとしていた地元、直江津区地域協議会が11日、市からの再諮問に対して、賛成多数で「住民生活に支障なし」との答申を決めました。これにより、温浴施設は12月市議会の審議を経て、来年3月に廃止される見通しです。
市民いこいの家の温浴施設を巡っては、利用者の減少や維持費の増加などで年間2000万円の公費を投じていることから、市は昨年度中に廃止する方針を示していました。
しかし直江津区地域協議会が、廃止は「住民生活に支障あり」と反対したため、今年度での廃止が見送られた経緯があります。11日は市が地域協議会に対して、改めて温浴施設を今年度いっぱいで廃止し、改修したあと市民活動の場として活用する計画を諮問しました。
上越市福祉部 小林元 部長
「直江津・五智地区の町内会長協議会と意見交換し、2つの地区の住民に回覧もした。大きな反対意見はなかった。ガス・電気代が値上がりし(公費負担が)2000万円で済まなくなる」
これに対し委員からは、反対の意見や足湯の検討を求める声があがりました。一方で、福祉としての役割は終わったとして、廃止の後はほかの温浴施設を利用するときに、割引制度を検討してほしいなどの賛成の声があがりました。
そのあと採決が行われ、賛成10人、反対4人と賛成多数で「廃止は住民生活に支障なし」と答申することが決まりました。そのうえで、答申に際しては施設の改修で市民に積極的に利用してもらい、直江津の活性化につなげるよう求める意見をつけることにしました。
直江津区地域協議会 青山恭造 会長
「行政が質問(意見)に検討した結果。趣味を生かしたまちづくりの推進を行政にお願いしたい」
上越市福祉部 小林元 部長
「足かけ3年、地域協議会と議論してきた。考えを理解してもらいありがたい。お風呂があったときより、高齢者や市民が集う『いこいの場』にしたい」
これにより、温浴施設の利用は来年3月までとなり、改修後は陶芸や水彩画などの文化活動に活用されることになります。市によりますと、いこいの家は12月市議会への提案と議決を経て、改修工事で1年間休館したあと、令和6年4月にリニューアルオープンする予定です。
計画では、いこいの家のリニューアルにあわせ、現在、春日山荘で行われている趣味の講座のうち、23講座が新しい施設に移されるということです。
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