2021年07月01日 17:00更新
JAえちご上越は、中山間地域の農家の所得をあげようとヨモギの試験栽培を今年から始めました。
ヨモギの試験栽培が始まったのは、板倉区と牧区の2か所です。1日は牧区棚広新田の佐々木芳延さんが、自分の畑8アールに、ヨモギを植えました。
植えたのは苗でなく、近くに自生していたヨモギの根っこです。この日はJAの職員も手伝って、深さ10センチほどの溝に1メートル間隔で根っこを埋めていきました。
長年農業を営んできた佐々木芳延さんも「農協の指導で畑にヨモギを植えるとは…夢にも思わなかった」と苦笑い。牧区では昔から、自生しているヨモギの葉を摘んで乾燥させ、モグサの原料としてJAに出荷してきました。今も牧区全体で、乾燥ヨモギ2トンほどを出荷しています。
今回、ヨモギを畑で栽培するのは訳があります。
佐々木さんは「農業しているがみな高齢化。ヨモギ栽培で少しでも小遣いになる。まとめて畑に植えれば遠くに行かなくても収穫できる」と話していました。
さらに、イノシシはヨモギを食べないため被害は無いということです。JAによりますと、乾燥ヨモギは、モグサだけでなく健康食品としての需要も高まっているということです。
ヨモギは順調にいけば来年刈り取って、およそ100キロの乾燥ヨモギになると見込んでいます。JAはキロ600円以上で買い取れそうだと話します。
JAえちご上越の小林和孝課長は「自然のものを収穫しているだけでは地域振興につながらない。増え続ける遊休地で栽培し、少しでも多くの乾燥ヨモギを集めたい」と意気込んでいます。
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