2021年05月14日 18:21更新
14日朝7時過ぎ、上越市五智地区の住宅街にクマが出没しました。現場近くには保育園や小学校があり、警察や猟友会などが警戒にあたりました。クマは午後2 時30分以降、麻酔銃で複数回にわたって麻酔が撃ちこまれました。午後6時現在、捕獲に向けて検討が進められています。
撮影:正午過ぎ 上越市五智5丁目
クマは五智国分寺などがある住宅地を逃げ回りました。
警察によりますと今朝6時45分ごろ、五智4丁目会館付近でクマ1 頭を目撃したと近くに住む市民から通報がありました。体長はおよそ1メートルです。ただちに警察や市がパトロールしたところ、クマ1頭を確認し警戒に当たりました。
現場周辺には、五智保育園や国府小学校があります。クマの出没を受け、五智保育園では登園前、保護者へメールで注意を呼びかけました。また、園庭などでの外遊びを取りやめました。
国府小学校では、地元住民と市からの電話を受けて、ただちに保護者にメールを出し、登校に付き添うよう呼びかけました。終日緊張感が漂う中、下校時間の午後3時になってもクマ捕獲の情報はありません。玄関では、迎えに来た保護者に児童を引き渡し、保護者が来られない児童は教員や見守りボランティアが児童を引率し、集団下校させました。
午後6時過ぎ 麻酔で眠るクマは排水溝の中 捕獲を検討
クマは排水溝に逃げ込んだ所、午後2時30分ころに銃で麻酔が撃ち込まれました。その後も複数回にわたって麻酔が撃ち込まれました。午後6時現在、排水溝の中で眠ったクマをどう捕獲するか検討されています。
クマはきのう13日、五智地区の隣り、居多地内の「三の輪台いこいの広場」周辺でも1頭が目撃されていますが、市では捕獲されたクマと同じかどうか判断できないとしています。上越市内でのクマの目撃は先月1件、今月が今回を含め2件です。
去年は3月から5月までの3か月間で10件でした。市では春から夏にかけ、クマの活動が活発になるとみて注意を呼びかけています。
2019年5月 高田市街地に出没したクマ
市街地でクマが目撃されたのは令和元年5月の高田地区以来、2年ぶりです。この時も朝に目撃されましたが、当時、市からの情報発信、注意喚起が遅れ、当時村山市長が陳謝しました。周辺の学校や町内会に対しては、目撃の1時間後に電話で注意を呼びかけました。市民への安全メールを配信したのはさらに2時間経ってからで、不安を感じる市民が少なくありませんでした。
きょうのクマ騒動では、情報発信と注意喚起はすみやかに行われたのでしょうか。
今朝、クマの目撃が警察に通報されたのは午前7時前でした。これを受けて、市が市民にむけた安全安心メールを発信したのは午前7時41分。目撃の通報から1時間以内でした。さらに3時間後の午前10時半前には、2回目の目撃情報を発信しました。
あわせて、市環境保全課は保育課や教育委員会と連携をとったうえ、現場近くの保育園や小学校町内会に対して、すみやかに電話をかけ、園児、児童の登校や安全確保を促したということです。
環境保全課の松﨑剛 課長は「2年前の高田での教訓をもとにマニュアルを見直し、安全メールは通報から1時間以内に出すようにした。関係者への対応もできるだけ速やかにあたった。今後も同じように対処したい」と話しています。
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