2020年07月25日 19:56更新
全国初のろうあ村長として知られる上越市の偉人、横尾義智さんの生涯と業績を伝えるビデオテープがこのほどDVDにダビングされ、安塚区行野にある記念館で視聴できるようになり、地元住人や関係者を招いて披露会が25日行われた。
横尾義智さん(1893~1963)は現在の安塚区、旧小黒村の出身。生まれつき耳が聞こえず話すこともできなかったが、後の農協となる農家組合の創立などを経て、ろうあ者として全国初の村長になり小黒村の発展のために尽くした。
平成8年には、ろう文化の教育や研究をしていた団体「D PRO」が横尾さんの功績や人柄を、手話による関係者のインタビューや再現ドラマを交えてビデオを制作した。横尾さんの出身地、行野の自治会ではこのほど、今年度の上越市地域活動支援事業の採択を受け、このビデオをDVDにダビングするとともに、横尾義智記念館に25インチのテレビモニターとDVDプレイヤーを整備した。
この日は地元住民や関係者など20人を招き、映像の披露会が行われた。住民からは映像にかつての知人が映るとそれぞれ「懐かしいね」と話し、画質が向上した動画に見入っていた。
会場を訪れていた横尾さんの孫にあたる河村一美さんは「おじいちゃんは私にとって色んなことや世界を導いてくれる立派な祖父だったと思う。このDVDを記念館や他の地域で流してもらい、祖父や安塚の存在を全国的に知ってもらえれば。」自治会の世話人として今回のリニューアルに取り組んだ、おぐろ地域活性化協議会の八木勇二会長は「横尾義智さんを皆さんに知ってもらいたいし、すばらしい功績をみんなで伝承していきたい」と話していた。
横尾義智記念館では8月15・16日の午前9時から午後4時まで施設を無料開館する。この日以外に見学やDVDの視聴を希望する場合は安塚区の総合事務所か浦川原タクシーに問い合わせるか、地域のホームページ、「おぐろ見聞録」で紹介している。
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