2017年05月11日 15:52更新
口に加えたキセル。たらいに入り、行水を楽しむ少年。3世代がこたつを囲み団らん…。
昭和20年代から40年代にかけ、地方で見られた風景だ。
上越市出身の西山英夫さん70歳。定年退職してから趣味で切り絵をはじめた。10年間で制作した数は約140点。展示されている作品は西山さんの思い出をもとにつくられた。
作品は黒い紙にデッサンしたあとカッターナイフで切り、絵にする。一般的な切り絵は白黒だが、西山さんの作品は紙の下に色のついた和紙を敷き、温かみと彩りを加えているのが特徴だ。
こちらは西山さんが生まれ育った直江津の風景。直江津駅と駅前にある旅館を絵にした。旅館は屋根が六角形になっているのが特徴で、形を再現するのに苦労したという。
西山さんは「今では不便さが分かりづらい時代だが、当時は考えて行動しないと生活できなかった。動作や表情を見てほしい」と話している。
切り絵の展示は今月31日まで上越市板倉区「ゑしんの里記念館」で開かれている。
現在展示されているのは約50点。15日に作品が入れ替わり、翌日からは新たに60点が展示される。
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