2018年08月02日 13:07更新
先月9日の梅雨明け以降、上越地域ではまとまった雨が降っていない。記録的な暑さが続く中、食生活に直結する農業に影響が出ている。
国道253号線に近い上越市上名柄の田んぼ。ここでは「みずほの輝き」を育てている。今は、稲にとって出穂など大事な時期で、土が湿っていなければならない。しかし、土は乾き、深いひび割れが至るところにできている。
一部の稲は先が黄色くなり枯れている。田んぼの管理者は「これまでにない経験、20日間近くまとまった水がない。品質が変わるか、または枯れてしまうか」と心配している。
この地区は、国道253号線沿いを流れる桑曽根川から水を引いている。しかし、川の水量は例年の半分以下ということ。この時期は、田んぼに水を送るラバーと呼ばれる仕掛けが川に沈んでいるが、今年はむき山しになっている状況。「水が送りたくても送れない。死活問題」と口にする地元の用水組合。
地元の用水組合では緊急措置として、桑曽根川に注いでいる上江用水の水をポンプで引き上げる方法を検討している。
さらに、水を田んぼに入れることができても問題がある。それは、田んぼのひび割れ。ひび割れがあると水が割れ目に入り込み、広く浸透しないという。
農家は「本当に厳しい。雨でも用水でも、とにかく水がほしい」と嘆いている。
猛暑、水不足の影響は野菜にも出ている。JAえちご上越が運営する「あるるん畑」にスイートコーンを出荷する農家は「隣部落の米山からの伏流水を毎日1トン運んでいる。今まで50~60回水汲みした」と。
また別の農家は「野菜のサイズが小さい。大きいのがとれない。野菜も熱中症。水をいかに野菜にやるか。川からポンプであげるが、その川に水がない」と嘆く。
さらに気になる値段について農家は「市場価格だと、今年は2割から5割高くなる」と予想していた。
あるるん畑の西條店長は「実がなる前に枯れてしまう話もきいている。野菜の出荷数は、例年より約1割から2割減っている。また、この時期の水不足は夏野菜だけでなく、秋にかけても影響がありそうだ」と話している。
※2018年8月2日(木)ニュースLiNKで放送 初回18:30~
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