2024年08月31日 06:00更新
10月に行われる上越市の総合防災訓練で、津波被害が想定される直江津地区の複数の町内が自力で避難が難しい要支援者を対象に車での避難を検討しています。29日(木)は訓練を前に、参加住民を対象に説明会が開かれました。
今年5月 港町避難訓練の様子
今年の上越市の総合防災訓練は10月12日(土)直江津地区の37町内を対象に行われます。当日は、上中越沖を震源とする地震が発生し、上越市で震度6強を観測。県内に大津波警報が発表された想定です。
上越市は今年1月の能登半島地震を受けて、津波による避難方法を見直し、自力で避難が難しい要支援者などに限り、車を使った避難を選択肢に加えました。
上越市危機管理課 岩﨑健治 課長
「(訓練で)要支援者が何分でたどり着くのか。津波浸水区域外に逃げたときの車の有効性を確認できる」
今回の訓練では津波から逃れるため、1つの町内会が車での避難を計画、3つの町内会が現在検討中です。
対象は自力で避難できない、または徒歩で移動が難しい高齢者などで、あらかじめ町内で決められている人が車を出し、対象者を乗せて避難します。
29日は訓練を前に、参加者を対象にした事前説明会が開かれ、沿岸部の3つの町内会が、能登半島地震を受けて見直した避難計画を発表しました。
このうち、港町1・2丁目町内会と虫生岩戸町内会は、車での避難の必要性について、津波が押し寄せた場合に、すべての高齢者が津波が来る前に徒歩で避難することが難しいと話しました。
また、虫生岩戸町内会に限っては、高台に避難者を受け入れられる建物がないため、特に夏や冬は車で避難する必要があるとしています。
虫生岩戸町内会長 長谷川英明さん
「虫生岩戸は高齢者が多い。また、ほかの町内と比べると隔絶された地域で、信号で車が渋滞する場所もない。早急に避難するため(車での)避難が必要」
市では10月の訓練で見直された計画を検証し、年度内に市の避難計画に反映することにしています。
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