2022年09月16日 16:30更新

交通事故や災害で車に閉じ込められた人を救い出す上越消防の訓練が15日（木）に行われ、若手隊員が特殊な資材を使いながら緊急時の対応を学びました。

訓練は車に閉じ込められた人がいる想定で、上越消防署と名立分遣所の若手隊員を中心に20人が参加しました。ねらいは実際の車両を使いながら、救助に使う専用の道具の使い方を学ぶことです。

はじめに窓のガラスが飛び散らないようテープを貼り、専用の道具でガラスを割ります。その後、ドアをこじ開けたり切断するなど、ひとつひとつ手順を確かめながら作業を進めました。

これは「スプレッダー」という道具です。手際よく作業にあたっているのは、上越消防署の特別救助隊です。普段から、火災や高速道路での事故などに対応しています。油圧を使った7.5トンの力で、頑丈な車のボディなどを最大幅8.3センチまで開くことができます。

ボンネットを開けるには、コンクリートも破砕できる「エンジンカッター」を使いました。専用資材を使った作業はひとりひとりが順番に体験し、確実な対応ができるよう真剣な表情で学んでいました。

上越消防署特別救助隊　岡田俊介 副隊長
「交通事故での閉じ込め事案は、車体の性能が上がり少なくなっている。若手職員はそういったことに遭遇することがあまりないので、貴重な機会になる。危険個所を再認識して現場に向かってもらいたい」

この訓練は本物の車両が必要なため、年一回、新潟オートリサイクルセンターから車両の提供を受けて行われています。