2022年04月06日 08:55更新
上越市東雲町にある新潟労災病院の透析医療について、2年後をめどに廃止し、労災病院の患者を上越総合病院が受け入れることになりました。透析医療の機能が集約されることで、今後患者はより質の高い医療を受けられるようになります。
これは29日開かれた、上越地域の医療体制について話し合う上越地域医療構想調整会議の人工腎臓透析医療分科会で明らかになりました。労災病院の透析医療は常勤の医師がいなくなったため、2年前の4月以降、上越総合病院と新潟大学から医師の派遣を受けて続けています。
しかし派遣する病院から負担の解消を求める声があがっていて、現在の体制を続けることが難しくなっていました。上越地域では現在、透析が6つの医療機関で行われていて、去年6月現在の透析患者は合計564人と近年、増加傾向にあります。このうち労災病院が68人、上越総合病院は105人です。2年後をめどに労災病院の透析医療を廃止し、上越総合病院が労災病院のすべての透析患者を受け入れます。医療機能を集約することで患者は、より質の高い医療を受けられるようになり、医師の育成、負担の軽減につながるということです。上越総合病院では患者の受け入れに合わせ、医療スタッフや透析設備を増やし、病院も増築する方針です。
この日の分科会は冒頭を除いて非公開で行われました。意見交換では、労災病院の患者は多くが直江津周辺から通院しているとみられるため、上越総合病院に通院するための交通手段で困ることはないか。また現在、労災病院で休止している夜の透析を希望する人にどう対応するかなど、患者が安心して通えるよう対応してほしいという声が上がったということです。
分科会座長 上野光博さん
「方向性が定まり『安心』という声が各委員から出た。透析施設が連携し、(医療体制を)維持しなければならない」
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