2017年07月30日 12:52更新
かつて南葉山の中腹にあった後谷(うしろだに)集落の生活道として使われた里道が、上越市黒田小学校区(11町内)のボランティアによって整備され、一部が開通した。
上越市灰塚から南葉山へ向かう林道が開通する以前、山のふもとにあった後谷集落の住民は、生活道として山中を巡る里道を使っていた。薪や炭を背負って高田に売りに出かけたり、学校への通学路として。また黒田小学校の遠足やスキーの授業などにも活用されていた。昭和46年、後谷集落が廃村になると、里道の利用は減り、荒れ果てた状態になっていた。
お三階からの景色
それから数十年、忘れられていたこの里道を後世に伝え、活用してもらおうと、灰塚の地元有志が今年3月に「後谷・名水桜清水の会」を設立し、2度にわたって整備してきた。里道は、全長約5㎞あり、3分の1ほどが整備し終わった。現在、お三階(おさんがい)と呼ばれる休憩所付近まで開通している。そこからは、高田平野が一望できる。
29日は会のメンバーらが実際にその里道を歩き、開通を祝った。かつて生活道して利用されていた当時を知るメンバーは、道を歩きながら思い出話にふけっていた。
「昭和40年ごろ、お三階からは、いまの上越妙高駅辺りでSL が煙を上げて走行する様子が見えた」と懐かしんでいた。
里道は再来年にかけて整備される予定で、今後、山ザクラを植樹したり、案内看板を設置する計画があるという。また黒田小学校の児童に散策してもらうなど活用も考えているということ。
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