2021年11月05日 13:51更新
ろうあの村長として知られた旧・小黒村の横尾義智の孫にあたる上越市の河村一美さんが、「私おじいちゃんの耳と口になる」と題した回想録を自費出版し、4日に市内の小中学校などに100冊を寄贈しました。
河村一美さんの回想録「私おじいちゃんの耳と口になる」です。河村さんの祖父、横尾義智は旧 東頸城郡小黒村で「日本唯一のろうあの村長」として知られました。昭和9年、村民から推される形で村長になり、12年にわたって人望厚く村政を取り仕切ったということです。回想録には、子どもだった河村さんからみた義智との日常などがつづられています。
河村一美さん
「小さいときは耳があるのになぜ聞こえない、なぜ話せないんだろうと、うそをついていると思った。そこで、弟たちと1、2、3で(祖父に)ワッと(叫んだ)。そうしたら祖父はさみしそうにダメだと。それが一番申し訳ないことをした思い出」
4日は河村さんが、上越市役所の村山市長と早川教育長を訪ねて、回想録100冊を市内の小中学校などに寄贈しました。
村山市長は「本を書かれる意欲がすごい。心より感謝します」と話しました。
河村一美さん
「(小・中学生には)祖父のような人がいたと分かってもらい、そういう人が障がい者教育の基礎を作ったと感じてほしい」
「私おじいちゃんの耳と口になる」は上越市本町の春陽館書店などで販売されています。1冊1000円です。
なお、郷土の偉人、横尾義智の功績を伝える記念館が安塚区行野にあります。開館時間などは安塚区総合事務所にお問合せください。
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