2021年10月10日 11:18更新
佐渡市の真野地区で4日、地震を想定した合同の避難訓練が行われ、真野中学校では初めて本格的な避難所を設営しました。
この日、真野中学校では地震が起き、津波警報が発令された想定で訓練が行われました。生徒たちはまず、机の下で揺れが収まるのを待ち、余震を警戒しながら、素早く1次避難場所の校舎前へ移動し、中学校から600メートルほど離れた2次避難場所へ徒歩で移動しました。
2次避難場所には真野第1保育園の3歳から5歳児の園児も避難していて、合わせておよそ180人が合流しました。
訓練では、災害により不安な気持ちになった園児の気持ちを落ち着かせるため、中学生たちが園児と手をつなぎ、一緒に保育園へ送り届けました。園児は、はじめは戸惑いの表情を見せていましたが、生徒によるやさしい声かけなどにより、安心した様子を見せていました。
その後、真野中学校に避難所が開設されることになり、学校に戻った半数の中学生たちは地域住民と一緒に避難所を設営しました。中学校の体育館では本部設営から受付け、誘導班、物資を調達する班など9つに分かれます。
また避難所は一般避難者、妊婦などの女性専用のスペース、高齢者といった手助けが必要な要配慮者、新型コロナなども想定した体調不良者の4区分に受入れ場所を分けた設備が準備されました。
この避難所の設営訓練は、真野中学校のほかに地域、学校協働本部、真野地区民生児童委員協議会の合同で実施しました。
実際、日中は大人は仕事に出かけている時間帯で、災害が起きた場合、避難所の体制をつくるには、中学生などの協力が必要不可欠です。こうした現状や、地域との関りをより深めたいという中学校側の思いもあり、この訓練の開催が決まりました。
設営が完了すると、実際に模擬避難者の受入れも行いました。実際の状況を再現しようと設営担当者以外の生徒たちが、お年寄りの疑似セットなどをつけ受付けに集まります。
初めての訓練で混乱している場面も見られましたが、全員が協力しながら訓練に励んでいました。
誘導を担当した生徒
「トラブルなどもあったが上手に誘導できた」
避難者役の生徒
「足や体が不自由で大変。声は大きくしゃべってほしい。受付で書く書類の部分が分かりにくかった」
真野中ではこうした訓練を通し、自分の命は自分で守るという事や、家族や地域の安心安全に進んで行動できる生徒に育って欲しいと話しています。
真野地区民生児童委員協議会 伊澤美恵子会長
「ずいぶんシュミレーションしたが、実際にやってみると受付も大変だった。もっと簡素化できるやりかたで出来るよう考えたい」
真野中学校をはじめ、真野地区民生児童委員協議会は、訓練で出た課題などを洗い出し、今後に繋げるとともに万が一に備えていきたいとしています。
佐渡テレビジョン
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