2021年08月21日 07:00更新
人材不足と高齢化が進む除雪業者にむけて、上越市は、慣れない道でも安心してすばやく除雪ができる新しいナビシステムを導入しました。20日は業者が除雪機械に乗ってシステムを体験しました。
上越市が導入したナビシステムは、GPSを使って路上にある障害物を警告したり、道路や住宅地の状況を自動音声で案内してくれます。これを使えば、オペレーターが慣れない道でも安心してすみやかに除雪にあたることができます。
今回の導入の背景には、除雪作業を担う建設業界の担い手不足と高齢化があります。参加した事業者は「人が足りず除雪担当路線分も手一杯。本来オペレータでない人も、経験を考慮して無理に乗ってもらっている現状。これから誰が除雪するのか…」と不安を口にしました。
20日はシステムの試運転が行われ、市内の除雪業者34社から68人が参加しました。システムには、雪押場や路上の障害物など様々な情報が登録されていて、車が近づくと音声で案内します。
オペレーターは、マンホールに見立てた障害物をシステムに従って避けていました。
参加した事業者
「普段からやっている路線ならいいが、初めてのところはわからないので基本的な障害物を教えてもらえるのは助かる」
「除雪経験がまだ浅いから、案内があると良い」
今回市が導入したシステムは1台分、実証実験の事業費は423万円です。
市雪対策室の桐木茂室長は「新人は、経験不足から安全性が低下してしまう。高齢化と担い手不足が今後も続くなら、ICT技術を使って作業負担の軽減を図り、新規の担い手を少しでも確保したい」と話しています。
市では、導入したシステムをこの冬業者に貸し出し、効果をみながら追加の導入を検討することにしています。
桐木室長は「今年の冬は市民に不便をかけてしまった。また同じように大雪が降っても、少しでも前進した対応がとれるように、市一丸となって取り組んでいきたい」と話していました。
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