2021年04月27日 17:37更新
国の名勝に指定されている妙高市の旧関山宝蔵院庭園に、かつて妙高山信仰が盛んだった時代に信者が拝んだという妙高山に似せた岩山が復元され、来月1日から一般公開されます。
残雪の妙高山をバックに並ぶ3つの岩、これが今回再現された「妙高山」です。この小さな「妙高山」は登ることができ、登山証明書も発行されます。
設置されたのは、妙高市関山神社の隣にある旧関山宝蔵院の庭園です。かつて山岳信仰が盛んだった時代、妙高山とその周辺は浄土とされました。
宝蔵院の庭は、その景観を模して作られ、信者が崇めていました。当時、本物の妙高山には年に1度しか登れなかったため、代わりに信者が庭の妙高山に登って、護符をもらったということです。
今回完成した「妙高山」も、登山の道付けをして登ることができます。
庭の中央に妙高山、そして妙高山から流れる水は滝を表現しています。滝の高さは5メートルです。妙高登山を疑似体験できる形を作っています。
宝蔵院はもともと関山神社の別当として、天台宗の寺院でしたが、明治時代の廃仏毀釈で廃止されました。その後、残っていた庭が貴重だとして、平成25年に国の名勝に指定されたことから、妙高市は1億8000万円をかけて、復元工事を進めてきました。
関山の文化財を語る会の川上昭治会長は「(以前は)岩が崩れ、滝も崩れ落ちて、見る姿もなかった。(改修工事が終わり)私ら地元の宝が増えた。これから町づくりに生かしたい」と話しています。
旧関山宝蔵院の庭園は来月1日から一般公開されます。入場は無料です。なお、1枚400円で妙高山に模した岩山の登拝証を購入できます。
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