2021年04月17日 04:14更新
盲目の女旅芸人瞽女18人を1枚の絵に描いた貴重な作品が、上越市東本町1丁目の瞽女ミュージアム高田に展示されています。
「あげ石瞽女・神保瞽女一覧」
題名にあるあげ石と神保は、瞽女が暮らした家の名前です。18人はいずれも、明治から昭和にかけて活動した実在の高田瞽女でした。
作品は1971年、斎藤真一が描きました。真一は、高田瞽女最後の親方といわれた杉本キクイに出会ってから、およそ10年間上越に通って瞽女を描き続けました。
左:斎藤真一 右:杉本キクイ
高田瞽女の文化を保存・発信する会の小川善司さんは「斎藤真一の絵は心象風景を描いていて、鮮烈な赤を使っているのが特徴。これは、杉本キクイがまだ目が見えた頃に、母親におぶられて『夕日が赤い』と言った言葉を受けたもの」と話していました。
「あげ石瞽女・神保瞽女一覧」は、かつてTV東京の番組「なんでも鑑定団」で500万円の値が付きました。2011年にコレクターから市に寄贈されたあと、歴史博物館が保管し、公開は2回だけでした。
小川さんは「瞽女ミュージアムにある作品は小さい絵が中心で、これまでこの作品を展示したことはなかった。今回は一番大きなケースに飾ることができた」と笑顔をみせていました。
「あげ石瞽女・神保瞽女一覧」は、来月5日まで瞽女ミュージアム高田で展示されています。ミュージアムではそのほかにも、斎藤真一の作品およそ40点もみることができます。
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