2021年02月19日 14:06更新
第29回小川未明文学賞の大賞に、去年、優秀賞を受賞した、愛知県在住のかみやとしこさん(68)の作品が選ばれました。
小川未明文学賞は、小学生を読者対象にした創作児童文学作品のコンテストです。今年度は、短編部門に310編、長編部門に236編と、過去2番目に多い546編の応募がありました。応募者の最年少は19歳。最高齢は98歳でした。このうち上越市内からは7編の応募がありました。
大賞に選ばれたのは、愛知県在住の主婦、かみやとしこさん(68)の長編作品「屋根に上る」です。
物語は、優秀な中学に入学したものの、なかなか思うように学力が追いつかない中学生の晧(こう)が、亡き祖父から大工仕事を教わったという村田さんや、そこに通う元同級生と出会うなかで、今まで知らなかった友人の一面や、村田さんの半生を知り、自分を見つめなおしていく内容です。
19日は文学賞委員会の宮川健郎会長が、選考結果を上越市の野澤副市長にオンラインで報告しました。
委員によりますと「主人公の祖父の弟子にあたる大工の確かな手仕事に惹かれていく2人の中学生が、自分らしい自分とは何なのかを考え、成長していく姿を見事に描いている。大工仕事という具体的で手触りのある世界がしっかりと描かれていることが評価された」と話しています。
受賞したかみやさんは「小川未明先生の精神を継承して創設されたこの文学賞に受賞できたことを誇りに思います」と話しています。
また、優秀賞には神奈川県の自営業、ハンノタヒロノブさん(48)の長編作品、「さよならトルモリ王国」が選ばれました。
授賞式は3月27日に小川未明文学館で開かれます。大賞作品は単行本として出版されることになっています。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.