2020年12月27日 17:13更新
上越市木田にある上越魚市場で27日、サメのセリが行われ、お正月をまえに威勢のよい掛け声が響き渡った。
セリにかけられたのは、モウカザメ23本あわせて1400キロです。宮城県気仙沼港で24日に水揚げされたもので、1本50キロから大きいものは95キロある。
上越魚市場尾崎徹社長は「この光景を見ると年末だと感じる。今年は鮮度も良く身もぷりぷりしているいいサメだ。」と満足そうに話していた。
セリには、市内の鮮魚店やスーパーなどから20人ほどが参加し、威勢の良い声が響くなか10分ほどで全て競り落とされた。
買い手の一人は「品物は例年通り非常に良い。値段も例年並み。30年以上参加しているが暮れの風物詩。いよいよ年越しの準備ができる。待っているお客さんに早く届けたい。」と話していた。
この日は、サメの食文化を調べている上越教育大学の学生も訪れ、セリの様子を見学した。
岐阜県出身の学生は「こっちに来て初めてサメを食べた。弾力があっておいしかった。これからスーパーをめぐって売られている地域を調べる。自分も買って調理したい」と話していた。
魚市場によると上越でサメを食べる習慣が広がったのは江戸時代からで、保存がきいたことから高田地区や山間地の冬の郷土食として、欠かせないものになった。
消費量はここ数年減少傾向だったが、食文化を伝えるため毎年小中学校の給食にサメのフライなどが提供されるほか、かまぼこやご当地ラーメンの食材に使われるなど見直されているという。
上越魚市場での取扱量は去年が30トンでしたが今年はやや増えて33トンになった。
尾崎社長は「煮つけ、にこごりにして食べてほしい。ぜひ、若い方にも食べてほしい。」とPRしていた。
なお、サメは、ピンク色でぷりぷりしたものがおいしいという。
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