2017年05月21日 15:04更新
梅雨を前に、上越地域の消防団が日頃の訓練成果を発揮し、水害に備える合同水防訓練が21 日、上越市関川の河川敷で行われた。
訓練は大雨で川の水が増水し、堤防が決壊する恐れが高まっている想定で行われた。上越市、妙高市、糸魚川市の消防団と地域住民合わせて約400人が参加。
団員は堤防が決壊するのを防ぐために袋に砂をつめた“土のう”を積んだり、川の流れを緩やかにするための工法など、作業手順を確認していた。
木流し工
「木流し工」と呼ばれる決壊を防ぐための工法は、増水で川の流れが激しくなり、堤防が崩れはじめているときに用いる。切り倒した木に土のうを取り付け、堤防に打った杭にロープで結びつけて川に流す。木が抵抗となり、水あたりがゆるやかになり、堤防が崩れるのを防ぐことができる。団員は作業分担し、杭を削ったり、土嚢をくくりつけたり素早い対応を見せていた。
積み土のう工
この他、水が堤防を越えそうなときに土のうを積み上げる訓練も行った。こちらには市民も参加し、袋に砂をつめて土のう袋を作ったり、実際に積み上げる作業を体験していた。
参加した団員と市民は「訓練しなければ、いざという時に動けない」と口をそろえ、訓練の重要性を強調していた。
高田河川国道事務所の村下剛所長は「日頃の訓練が生かされている。万が一の水害発生時も今回のように対応したい」と気を引き締めていた。
会場では、宅地への水の侵入を防止するため、排水ポンプ車で排水する訓練や、AED、ロープの結び方の実演なども行われ、市民も体験していた。
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