2020年06月05日 17:48更新

上越市議会の災害対策特別委員会が5日開かれ、避難所での新型コロナウイルス対策について概要が明らかになった。

 上越市では、災害時における指定避難所での新型ウイルス対策を策定している。委員会では、現状と具体的な対策について市から説明があった。

それによると、対策の柱になるのは、避難所での感染リスクを避けるため、避難所以外への避難も検討するよう周知することや避難所でのスペースの確保、衛生環境の確保、発熱などの症状が出た人への対応の4点。

このうち、避難所のスペースについては、災害時に想定される最大避難者数、1万9,000人が市内128の避難所に避難した場合でも、感染症予防に充分なスペースが確保できる見込みであることが報告された。

また、備蓄品では消毒液やマスクなどの衛生用品に加え非接触型の体温計も追加で配備すること。さらに発熱などの症状が出た人の専用スペースもすべての避難所で確保できる見込みだという。

市では今月中に避難所を設営する職員向けのマニュアルを作成し、避難所ごとに設営や運用に支障が出ないか検証することにしている。

委員会では、高齢者や障がい者が利用する福祉避難所の対策についても報告され、委員からは、感染症予防の対策を徹底することや、原発事故を想定した対策を新潟県と急いで協議するよう求める声が上がっていた。

委員会では、報告をもとに策定中のマニュアルや感染予防対策について、さらに踏み込んだ提言をすることにしている。