2020年06月04日 04:00更新
上越市大潟区の鵜の浜ニューホテルが今月末に閉館することになった。数年まえから宿泊客が減少するなか、新型コロナウイルスの影響で4月から営業できない状況が続き、再開することなく46年の歴史に幕を閉じる。
鵜の浜ニューホテルは国道8号線沿いの大潟区雁子浜にあり、JAグループの県農協福祉センターが運営している。設立は1974年、客室は36室、180人が宿泊できる区内最大規模の宿泊施設だ。
ピークは11年前の2009年。JAの組合員や海水浴客などを中心に日帰り、宿泊合わせて約4万3,000人の利用があり、売上高は約4億8,000万円だった。しかし昨年度の利用者は、ピーク時と比べ4割、売上高が3割減っていた。
そこへ、この新型コロナウイルスの影響ではやめに営業を自粛した。鵜の浜ニューホテルによると建物の老朽化もあり、営業を続けることが難しくなったと判断したという。
ホテルでは「地元の方々をはじめ愛されてきたが、閉館をお詫びしたい。ありがとうございました」とコメントしている。
従業員39人については、再就職を支援することにしている。
鵜の浜ニューホテルがある鵜の浜温泉は1958年に開かれた温泉で、25年ほど前には旅館やホテルが16軒あった。3年前にも「湯元館 酔洋」が閉館。今回の鵜の浜ニューホテルの閉館により、宿泊施設は8軒となった。
鵜の浜温泉旅館組合の小林隆春組合長は「鵜の浜から灯が消えるのはつらい、さみしい。一番大きな施設がなくなるのは痛手だ」と残念がっていた。
組合では、今後の県外からの観光自粛の緩和を見すえ、コロナ対策を取りながら、誘客に力を入れることにしている。
小林組合長は「7、8月の海水浴シーズン、鵜の浜温泉街は長野からの客が過半数をしめる。県外客にも利用してもらえることをアピールしたい。温泉街はまだまだ元気です」とPRしていた。
Copyright (C) 2016-2023 上越妙高タウン情報 All rights reserved.