2025年03月27日 17:51更新
医師不足や患者の減少が続く上越地域の医療体制について、県や病院関係者などで作る調整会議は、中核病院の整備などを盛り込んだ中期再編の素案を今年度の令和6年度中にまとめることにしていました。しかし、さらに議論が必要だとして、来年度の令和7年度中に素案をまとめることになりました。
これは26日(水)に開かれた上越地域医療構想調整会議で明らかになりました。調整会議では今後も上越地域で医療スタッフや患者が減少することなどを見据え、県立中央病院や上越総合病院などの機能を集約して、高度な医療を提供する「中核病院」の整備と、回復期の患者を受け入れる地域包括ケアシステムを支える医療機関「地ケア病院」の規模などを盛り込んだ中期再編について話し合っています。
素案を今年度の令和6年度中にまとめる計画でしたが、さらに議論が必要だとして検討を継続し、来年度の令和7年度中にまとめることになりました。
新潟県福祉保健部 和田雅樹 参事
「上越地域の医療は、さまざま大学に支えられて成り立っている。大学の意見を聞くだけでも時間が足りなかった。運営も含め大きな課題があり、合意に至らなかった」
今後、具体的に議論していく内容は、異なる病院から集めた医療スタッフのモチベーションを保つ受け入れ体制についてです。また建築費の高騰により、新しく中核病院を建てるのは難しいとして、すでにある病院の機能を強化するため どう改修していくかを話し合います。
さらに回復期の患者を受け入れる「地ケア病院」の病床数を見直します。現在の「地ケア病院」の患者を分析した結果、医療に頼る頻度が低い人が上越地域に1日あたり190人ほどいることが分かりました。
これらの患者を介護施設で受け入れられるかどうか、また利用者の少ない介護施設を医療行為が受けられる介護医療院に転換できないかも検討します。
またこの日は来年の令和8年3月31日に閉院する新潟労災病院について、患者をほかの病院でいつから受け入れるかを決める移行計画が検討されていることも明らかになりました。4月下旬、調整会議に報告される予定です。
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