2019年10月10日 15:06更新
上越市立大手町小学校で5年生が飼っていたブタが10日に出荷された。児童は自分たちの手でトラックに乗せ送り出した。
大手町小学校では5年生が「食べるとは何か」をテーマに、今年6月からオスのブタ「シン」とメスのブタ「メイ」の2頭を飼ってきた。ブタは学校が購入した。
児童はこれまでの半年間、えさやりや小屋の掃除などの世話をしてきた。
2頭のうち、オスの「シン」が出荷の目安となる100kgを超えたため10日、送り出すことになった。
飼育小屋のそばにトラックが着くと5年生55人が、JAえちご上越の職員と協力してシンをのせた。しかし、シンは児童との別れを惜しむように、なかなか車に乗ろうとしない。
約30分かけてようやくトラックにのせた。
5年生の代表児童は「シンが来てブタの飼育をしていくうちに、家畜農家の大変さを初めて知った。最近は嫌いなものでも頑張って残さず食べている。シン、本当にありがとう」と感謝の言葉を述べた。
また、JAえちご上越の大野竜介さんは「シンは出荷されてみんなの元に肉となって戻ってくる。『いただきます』『ごちそうさま』の言葉を忘れないでほしい。命を頂いていることを忘れず生活してほしい」と児童に話した。
見送るなか、涙を流す児童もいた。児童は「思ったより、ずっと思い出があって悲しい」「これからは、食べる命を無駄にしないようにしたい」などと話した。
出荷されたシンは食肉にされた後、学校が肩の部位を買い取る。肩は、児童が毎日ブラッシングしてきたということ。
担任の金子善則 教諭は「シンを飼ったことで命の尊さに気づいてもらい、食べることの意味をみつけてほしい」と話していた。
この後、児童はシンの出荷までをふり返り、命や食べることについて意見を交わしたということ。
※ご覧の記事の内容は2019年10月10日(木)JCVニュースLiNKで放送予定(TV111ch) 初回18:30
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