2019年02月15日 17:21更新
上越市は3年前に策定した「いじめ防止基本方針」の見直しを進めている。その案がこのほどまとまり、匿名によるアンケートの実施など、児童や生徒が本音を伝えやすい工夫をすることが明記されている。
写真はイメージ
上越市では平成27年に策定した「いじめ防止基本方針」の見直し作業を今年度進めている。その理由は国と県の基本方針が改定されたため。市がまとめた見直し案では、いじめを早期発見するため、匿名によるアンケートの実施、自宅でのアンケート記入、担任以外による相談窓口の設置など、児童や生徒が本音を伝えやすい工夫をすることが盛り込まれた。
上越市いじめ問題対策連絡協議会
こうした取り組みは、これまで一部の学校では実施されていたが、今回、全ての学校で取り組むものとして基本方針に明記された。
そのうえで、いじめの報告を受けた教職員は迅速に対応するとし、さらに、個々の教職員だけでなく、組織としての対応を徹底するとしている。この組織対応では、全職員で実施できるマニュアルやチェックリストの作成、教職員の能力をあげる校内研修なども盛り込まれている。
今回の見直し案については、昨年12月までの1か月間パブリックコメントが行なわれている。寄せられた16件の意見から3件が反映され、案が修正された。
例えば、これまでは、いじめを受けた側といじめた側の関係を修復させるため双方が顔を合わせる「謝罪・和解の会」を開くことになっていたが、関係を悪化させる場合もあるとの指摘をうけ、市では形式にこだわらず、謝罪や和解ができる方法を検討すると修正している。この見直し案は、上越市議会の3月定例会で報告される。
市によると、昨年度上越市の小中学校でいじめが報告された件数は小学校が223件、中学校が103件の合計326件。これは3年前のおよそ2倍だが、要因について市ではいじめの早期発見、市の早期対応に取り組んだ結果だとしている。
※ご覧の記事の内容は2019年2月15日(金)JCVニュースLiNKで放送(TV111ch) 初回18:30~
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