2017年02月24日 11:29更新
(直江津市街地を流れる天王川)
昨年起きた糸魚川市の大火を受け、上越市は市街地で大規模火災が起きた場合の消火活動を強化しようと、新年度予算案に500万円を盛り込み、直江津地区を流れる天王川を活用した実証実験をする方針だ。
糸魚川市で起きた市街地での大規模火災を受け、上越市は来年度、消防関係者を中心とした検証会議を新たに設け、家屋が連なった地区での消防用水の確保や消火の方法について検討を進める。
消火活動には通常、火元近くの消火栓や防火水槽を利用するが、糸魚川大火のようなケースの場合、水の不足が考えられる。
なかでも直江津の市街地は、消火活動に活用できる河川など自然の水が乏しい状況。そこで市では、天王川の活用に向けての実証実験を計画している。天王川は五智地区から流れ出て、西本町や中央地区を経由して関川に繋がっている。水量が少なく、消火用の水としては利用されていない。
実証実験では専門業者に依頼し、河口から関川の水をくみ上げ、天王川に逆流させる。そして消火活動に必要な水の量や、くみ上げにかかる時間、水をせき止めるべき場所などを調べ、詳しいデータを集める。
一方、高田の市街地では現在ある流雪溝の活用を計画していて、こちらは市が直接実証実験する計画。市ではこれらの検証で新年度予算案に約500万円を盛り込んでいて、3月の上越市議会で審議される。
※2017年2月24日 ニュースLiNKで放送 初回18:30~