2019年01月16日 14:30更新

県立高田高校安塚分校で15日、「学び合い」と呼ばれる手法を取り入れた授業が他校の教員に公開された。「学び合い」は教員が生徒に教えるだけでなく、生徒同士が教え合うというものだ。 

 安塚分校で公開された授業は、体育、数学、英語の3教科。上越地域の中学校・高校から教員24人が参観した。

このうち、体育の授業では、生徒たちが教科書を参考にしながら、種目や授業の進め方を決める。その過程で、生徒同士が話し合い、協働することが重要なポイントとなる。これは「学び合い」と呼ばれるもので、上越教育大学教職大学院の西川純教授が提唱した手法だ。 目指しているのは社会で生きる力を獲得することで、西川教授は「勉強だけでなく人が良いだけでない渾然一体となった人を作りたい」と話す。

上越教育大学教職大学院の西川純教授

 安塚分校は、一学年20人前後と生徒数が少ないため、コミュニケーションや人間関係を築く能力が弱くなりがちだとして、3年前から「学び合い」を始めた。

公開された数学の授業では、生徒達が相談しながら、課題を解いた。授業の目標は時間内に全員が課題を理解しておわらせることで、生徒たちは真剣に取り組んでいた。

課題を解いた生徒は「1人では絶対に終わらない。みんながいたから問題解けた。みんなでやると違う」と話し、学び合いの効果を実感していた。

 一方で、ひとりで問題と格闘する生徒もいて、西川教授は、こうした生徒をどうやって輪に加えるか生徒自身に考えてほしいと話していた。

西川教授は「この学習は単なる勉強ではない。将来失業したときに頼れる友人がいるか。50歳60歳でそんな友達を持てるかここが勝負。長い目で見ていただきたい」と話していた。

※ご覧の記事の内容は2019年1月16日（水）JCVニュースLiNKで放送（TV111ch） 初回18:30～
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