2024年10月03日 14:58更新
正しく恐れて備えてほしい
50年前に噴火し、犠牲者が出た糸魚川市と妙高市にまたがる活火山「焼山」の絵本がこのほど出版され、上越市内の小中学校などに寄贈されました。
これが絵本の「活火山 やけやま~日本でいちばん若い火山~」です。A4版62ページで23枚の絵が添えられています。
冒頭では標高2400メートルの焼山が50年前に噴火し、登山者3人が亡くなったこと、火山灰は妙高市や上越市の広い範囲に降ったことが紹介されています。
このほか焼山が3000年前の縄文時代に誕生したこと、地元に伝わる大蛇退治の伝説も盛り込まれています。
文章は妙高市の火山地質学者早津賢二さん、絵は上越市の日本画家、川崎日香浬さんが担当しました。
さらに、焼山の自然に詳しい糸魚川市出身で焼山愛好会の樋口善栄さんが、豊富な写真資料を提供し、執筆に加わりました。
この本は身近な焼山の噴火や歴史を知ってもらい災害に備えてもらおうと、防災関連用品を扱う高坂防災が会社の創業70周年を記念して制作に協力し、7月に出版されました。教材としても活用してもらおうと、2日に高坂防災の髙坂光一代表取締役と川崎日香浬さんが上越市教育委員会を訪れ、早川教育長に寄贈しました。
川崎さん
「3000年の歴史の中で、人々とともに山があったことをひしひしと感じながら描いた」
髙坂さん
「読んで関心を持ったら現地に行って焼山に触れてほしい。自分なりに感じてもらえたらうれしい」
寄贈された本は全部で90冊あり、今月中ごろに小中学校をはじめ図書館に置かれることになっています。
なお、絵本は妙高市と糸魚川市にすでに寄贈されているということです。
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