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能登半島地震から1か月 上越市は津波避難の見直しへ

2024年02月01日 17:39更新

能登半島地震からきょうで1か月です。津波の被害があった上越市港町では、高齢者などが自力で避難できないなど課題が浮き彫りとなりました。市ではこうした課題をどうとらえ改善しようとしているのか。中川市長はJCVの取材に対し、課題があったことを認め、すべての町内会に聞き取りをしたうえで来年度以降対策を見直す考えを示しました。

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1月1日 関川を遡上する津波(視聴者提供)

1月1日午後4時10分、石川県能登半島で最大震度7を観測する地震があり、上越市と妙高市では震度5強が観測されました。上越市には地震発生から2分後に津波警報が出され、地震からおよそ20分後の午後4時30分ごろには津波が関川をさかのぼりました。

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今回の地震を受け、気象庁が行った津波の調査で最も高い津波がおそったのは船見公園でした。津波が海面からの高さ5.8メートルの陸地まで押し寄せました。津波による浸水被害は上越市で15件となっています。

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今回の地震では、足が不自由な高齢者や介護が必要な人の避難はどうすればよいのか、住民から不安の声が聞かれました。

市によりますと、1人で避難することが難しい要介護世帯の支援については、町内会ごとに個別の避難計画を立てることになっています。しかし実際は地震発生に要介護世帯の支援が行われなかったなど避難計画に課題があることが浮き彫りになりました。

浸水被害のあった港町の住民
「障がい者の方からどうすればいいかと連絡があった。周りからの声がけがなかったと聞き辛い」
「家の前に津波がきた。(夫)92歳でやっと歩いている、一緒に出られない」

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上越市の中川市長は、先月4日の記者会見で記者からの「一連の市の対応は万全だったか」という質問に対し、「私たちとしては万全だったと考えている」としていました。

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しかし、地震から1か月経ったきょう1日、JCVの取材に対し「対応に課題はあった」とし、今後避難の方法を考え直す必要があると話しました。

中川市長
「(対応は万全だったか?)いいえ、課題が見つかった。要援護者をどう避難させるか、特に海沿いの地域などで再考してもらう必要がある。すぐに市職員が行って対応することは不可能。まずは自分の身は自分で守る、町内は町内で守るという意識で、事前準備が大切。(町内で)訓練を積み重ねてもらい、地区で初動対応することが原則になる」

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1月1日 地震発生後の山麓線

また、津波からの避難について市は原則徒歩で逃げるよう呼びかけていますが、実際は多くの人が車で避難しようとしたため、市内の幹線道路などで渋滞が起きました。

中川市長
「歩いて逃げるのが原則、そのことをもう少し徹底して呼びかけていかないと。(呼びかけで効果あるか?)各町内で事情が違う。各地区で命が助かるように考えて対応してもらうことが大事」

市では市内のすべての町内会に初動対応や避難の方法などについてアンケートを配っていて、2月末をめどに結果をまとめる方針です。

 中川市長
「まだ全体の情報が把握できていない。1~2か月経ち検証したうえで、協議して対策を再考したい」

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