2023年08月23日 17:52更新
農家の水がめ、笹ヶ峰ダムが、24日(木)に貯水率ゼロとなる見込みであることが分かりました。このため上江用水と中江用水に流す水がさらに少なくなり、上流と下流の田んぼで交替で水をやりくりしてきた「番水」がより厳しい状況になってしまいます。用水を管理する関川水系土地改良区によりますと、あとは利水権のある長野県野尻湖の水でやりくりすることになるということです。
笹ヶ峰ダムでは、先月21日の梅雨明けから雨が降らないため、ダムに流れこむ水が少ない状態が続いていました。関川水系土地改良区によりますと、23日(水)現在、ダムの貯水率は5パーセントほどで、あす24日(木)にはゼロになる見込みです。このため今後は、山から流れ込む沢水などをコントロールせずに、そのまま放水するということです。
関川地区土地改良区連合 樋口正弘 事務局長
「これまで放流はこまめに調整しながらやってきた。無駄な水は流さないようにダムの水を有効的に使うためにかなり細かい調整をしてきた。雨が降らないと打つ手がない。わずかでも水は流せているので、その水をどう使うかが今後重要」
笹ヶ峰ダムの水は、田畑をうるおす上江用水と中江用水の水源です。
しかし、ダムの貯水率がゼロになると、用水への供給水量がこれまでの毎秒4トンから、一気に毎秒1トンに減る見込みです。このため、渇水対策として行われてきた上流と下流の田んぼで2日置きに用水の水を分け合う「番水」がさらに厳しくなる見込みです。
22日(火)午後5時
上流部の用水でゲートおよそ50か所が閉じられた
関川水系土地改良区 増村剛 業務課長
「上流のほうでゲートを閉めることによって下流の水量は増える。流している水は少ないので、農家の方が期待する量がいくのかは……。土地改良区として、できる精一杯のことをさせてもらっている」
なお、用水には長野県野尻湖からの水毎秒3.6トンが活用され、ダムと合わせると毎秒4.6トンの水が供給される見込みです。
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