2023年04月12日 15:15更新
上越ゆかりの陶芸家、故・月形那比古さんの生誕100年を記念した作品展が、13日(木)から上越市本町4丁目のアートサロン遊心堂ではじまります。
月形那比古さんは大正12年、糸魚川市に生まれ、17年前の83歳で亡くなるまで岐阜県を中心に活動していました。上越市では、毎年個展が開かれ、多くのファンに親しまれてきました。今年は、生誕100年にあたることから息子の明比古さんなどが全貌展を企画しました。
那比古さんの代表作は「鬼志野」です。岐阜県の伝統工芸美濃焼の一種、志野焼をベースに独自に生み出した技法です。
作品を10日以上かけて焼き上げるなかで、燃料の赤松の灰が器にかかり、多彩な色や模様が独特の魅力を醸し出します。
荒々しい形の作品は国内はもとより海外でも高く評価されました。会場には、初期の40代から晩年の80代までの作品およそ60点が展示され、その足跡をたどることができます。
息子の月形明比古さんによると、若いころはの作品は力強い造形だが、晩年は静寂を求めた小ぶりな作品が主流なったといいます。しかし、小ぶりでも多彩な色合いが出ているそうです。
会場には「鬼志野」だけでなく絵画や彫刻、さらに父の技法を受け継いだ明比古さんの作品も展示されます。
明比古さん
「作品からは生きる喜びや元気がもらえる。コロナで3年間苦しめられた。春に桜が咲くように元気がもらえるように月形作品から生命力を感じてほしい」
月形那比古生誕100年記念展は、13日木曜日から17日月曜日まで上越市本町4丁目のアートサロン遊心堂で開かれます。
期間中は毎日、明比古さんが会場にいて作品を解説するということです。
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