2022年12月14日 10:00更新
北朝鮮による日本人の拉致問題を学んだ上越教育大学の学生が12日、上越市立直江津小学校で拉致について考える授業を行いました。
この授業は、北朝鮮による拉致問題を若い人たちにも理解してもらおうと、新潟県が開きました。講師は、上越教育大学大学院3年生の柴田真道さんです。柴田さんは、県の「拉致問題啓発セミナー」を受講する中で、拉致被害者の1人、佐渡市の曽我ひとみさんに直接会って、話を聞いた経験があります。
授業は直江津小学校の6年生20人を対象に行なわれました。柴田さんははじめに、拉致とは何か児童に問いかけました。
児童
「拉致とは、北朝鮮が連れ去ったこと」
柴田真道さん
「実際に北朝鮮に拉致された人がどれだけいると思う?」
柴田さんは、政府が拉致被害者に認定した人が17人、拉致の可能性を排除できない人が871人いると説明しました。また、曽我ひとみさんから直接聞いた話として、今でも夜、外を1人で歩くと不安な気持ちになって何度も振り返ることを紹介しました。そのうえで、児童にブルーリボンを配って、人生の時間について考えてもらいました。ブルーリボンは1年間を4センチとした長さになっています。柴田さんは児童に渡したリボンを使って、新潟県から拉致された5人がどのくらい、北朝鮮で過ごしたか伝えました。
このあと、児童は帰国した人の気持ちを考えました。児童は、「安心している」「まだ帰っていない人がいるので、悲しい気持ち」といった意見をあげて、拉致問題の解決とは何かを考えました。
児童
「拉致被害者と国民全員が納得できるような解決方法をとらないと、幸せになれない」
「こんなに多くの人が拉致されているとは知らなかった。(今後は)拉致をした理由などを知っておいたほうがいい」
柴田真道さん
「拉致問題を自分ごととして、とらえてもらうことを大事にした。曽我さんが話すように、家族を大切に。互いの権利を大事にする。そんな人権意識を子どもに育てたい」
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