2022年03月16日 12:05更新
ITに関心のある人に向けた勉強会「佐渡コーディングブートキャンプ」が3月7日から13日の7日間、佐渡市で開催されました。
これは国の雇用充足事業を活用し、佐渡市から一般社団法人佐渡観光交流機構へ委託して初めて実施しました。今回は新潟県内や東京などからIT企業・エンジニア職に関心のある13人が参加しました。
これまで佐渡市では、佐渡市雇用拡充事業やビジネスコンテストをはじめ、事務所スペースを安い賃料で提供するインキュベーションセンター整備など、ITベンチャー企業の誘致に力を入れてきました。
現在、日本全体では80万人ものIT人材が不足すると言われ、佐渡市内にオフィスを構える企業でもエンジニアの確保が急がれます。
今回のコーディングブートキャンプでは、単なる人材の確保だけに留まらず、島外からの参加者に佐渡の魅力を知ってもらいながら、経験未経験問わずにIT人材の育成と確保を進めます。
初日は、佐渡島内にオフィスを置く5社のIT企業から会社概要や今後の運営ビジョンなどについて説明がありました。
去年佐渡にサテライトオフィスを開いた株式会社JOINT CREWからは、今後、佐渡島内で展開が予定されている病後児保育の予約システムなどが紹介されました。
金井地区に本社を構えるtane CREATIVE株式会社からは、自由な社風の中で働く社員たちの様子や今後の展望などについて話がありました。
後半には、島内に移住して働く3人によるパネルディスカッションが開かれ、佐渡生活の魅力などが参加者に向けて話されました。
参加者からは、休日の過ごし方やおススメの飲食店などの質問が上がり、佐渡で暮らすことについてより興味をもったようでした。
友人と2人で参加したという東京からの参加者
「地域の人たちと関わるような仕事をしていきたい。佐渡は自然も良く今回のキャンプ参加者と交流しながら楽しめたら」
参加企業の株式会社PRUⅯ 岩本稜平 代表取締役
「プログラミング技術を楽しまないと成長できない。難しいだけでなく、どうやったら楽しめるのかを佐渡の環境の中で学び取ってもらえたら嬉しい」
キャンプ中は両津地区秋津にある株式会PRUⅯⅯのサテライトオフィスで研修が行われ、ホームページや予約サイトをモデル的にチームで開発するなど、それぞれのレベルに合わせた実践的なプログラミングに取り組みました。
今回のキャンプをSNSで知ったという新潟市からの参加者は「パソコンは趣味で使うぐらいしか触っていなかったので初めての経験。仕事で活用できるような知識を得られたら良い」と話します。
キャンプでは、研修だけでなく佐渡金山などの観光スポットを巡ったり相川地区達者で農業体験に取り組むなど、佐渡の魅力を深く知るメニューも用意されました。
最終日には、コワーキングスペースやオフィスなどの施設見学が行われ、実際に働く環境を参加者自身の目で確かめながら企業へのエントリーや移住について考える時間に充てていました。
以前、観光で佐渡を訪れたことがあるという埼玉からの参加者は「自分の知識よりレベルの高い内容で新鮮だった。帰ってからも勉強がんばるぞという思いが芽生えた」と手応えを感じていました。
1週間の研修を終えた参加者からは「佐渡で暮らしたい」との考えや「期間をより延ばしてコーディングブートキャンプを開催してもらいたい」などの希望も上がりました。
佐渡市ではITに限らず、雇用不足の課題を抱える分野での島外者向けのツアーキャンプなどを今後も実施していきたい考えです。
佐渡テレビジョン
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