2022年03月13日 12:32更新
厳しい経営状態が続く佐渡汽船について、上越市は新しく筆頭株主となるみちのりホールディングスや新潟県、佐渡市などと今月31日、今後の航路維持へむけた5者連携の協定を結ぶことが分りました。市はみちのりホールディングスに対し、直江津・小木航路の維持とあわせ、カーフェリーの導入などを求めていく考えです。
これは10日に開かれた上越市議会文教経済常任委員会で明らかになりました。
佐渡汽船は公共交通事業者の経営改善に実績があるみちのりホールディングスからの出資をうけ、その子会社として経営再建を目指すことになりました。ホールディングスは、佐渡汽船の議決権を7割近く保有する大株主となります。
こうした中、上越市は県、佐渡市、佐渡汽船、そしてホールディングスとの間で今月31日、5者連携の協定を結び、佐渡航路の維持確保と観光の振興や交流人口の増進などに取り組むことになりました。
県によりますと、直江津・小木航路の去年の乗降人数は、12月末現在で1万8360人。これは10年前、平成24年の16万人あまりの10分の1、コロナ前、令和元年の10万2000人あまりの6分の1となっています。
上越市議会 YouTubeより
10日の質疑では、赤字が続く直江津・小木航路について、上越市の小田基史産業観光交流部長が航路の収支を改善するため、状況によっては市として支援金を出す可能性に触れました。委員からは、ホールディングスが直江津・小木航路を廃止したいといった場合、どうするのかと問う声があがりました。それに対し、市側は海上運送法の規定をあげて、次の様に答えました。
市側
「(航路体制の)見直しは手続きは、 海上運送法の中で(事前に)関係者で協議しなければならない。協議が必要だが、届出制なので認可官庁とするダメだとは言えない」
今月31日の5者協定を結ぶ前に、上越市は先月から県と話し合い、直江津・小木航路の維持やカーフェリーの再開について要望を伝えているということです。
なお、上越市はコロナ禍で減った佐渡汽船の収益を補うため、経営支援金2億1324万円を11日支払いました。
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